
これは始まり-Zero-に至る物語―――――
秋の新番組第2弾「Fate/Zero」第1話の感想。
劇場版「空の境界」で酔いしれた映像美を、今度はTVで味わえるという喜び。
ちょっと遅くなってしまいましたが、個人的に今期の大大大本命ッは間違いなくこの作品です。
このクオリティを最後まで維持するのは至難の業だろう。
だが心配はいらない。僕はもうufotableに全幅の信頼を置いている(キリッ
※原作既読のため基本的にネタバレあり。なので閲覧は自己責任で。

そのとき彼は“答え”を得たのだ。ならば問わねばなるまい―――
何を求めて戦い、その果てに、何を得たのかを――――
というわけで、あらためまして1話の感想ですが。
う~ん、やっぱり良い意味で語ることが多すぎて何から語ればいいのか(笑)
ストーリー的にはまだ大きな動きはないんですけど、原作のあの雰囲気ががおよそ考えられる最高のクオリティで再現されている。
もう原作ファンとしてはそれだけでため息が出てしまいます。
最近は「劇場クオリティ」と謳うアニメが増えてきた印象ですが、実際に観てホントに劇場クオリティだなと感じたのはこれが初めてかも。
演出やテロップの使い方もかなり意識しているように見受けられましたし。
まぁあんまり大袈裟な言葉を使うのは憚られますけどねw 「覇権」とかあの類の言葉はサムくてあまり好きじゃないので。
いやー、でも恐ろしいほどの映像美だなぁ。
ufoといえば撮影技術に定評のある会社ですがこれは正直凝りすぎなんじゃ…と思ってしまうレベル。
画面の中に漂う細かな埃(?)もそうですが、暗闇のシーンすらただ暗いだけでなくちゃんと“黒という色”を感じますからね。
もうデジタルチーム大勝利と言っていい。
カメラ固定で引きのカットが多かったのは退屈と言えば退屈ですが、
こういうのも尺が1時間じゃなかったら絶対に出来なかっただろうし、本当に贅沢な作りだなぁと思わせます。
・・・・いや「かごめかごめ」のシーンはやっぱり吹きましたけどねw
何の意図があってああいう演出になったのかすっごい気になるわ。なんだろ・・・根源の渦の再現とか?
他、気になった点について箇条書きで記していくと・・・・
・蟲の描写気合い入れすぎでワロタ しかもやたら滑らかに動くものだから始末が悪い
でも「引く」というよりはなんか「凄いものみた」って感じで興奮してしまったのは内緒(HENTAIでサーセン
・廃人前の雁夜ってこんなモブ顔だったのか・・・・
・何気に動く臓硯が出てきたのはこれが初めてという驚き(正確には「stay night」で1カットだけ出てるけど
あらためて台詞を聴き返してみると「パラメータが~」とかゲーム脳か爺ィ!w
・ウェイバーが女の娘すぎてつらい(加えて主人公だからね、しょうがないね
・アイリの( ゚∀゚)o彡゚ おっぱ(ry
・あかいあくま(現幼女)が色々あざとい(だがそれがいい
・自動筆致装置がマジでいかがわしい
・「問わねばなるまい~」の直後に流れたCPのCMでのジョージの落差ww
とりあえずこんなとこですかねぇ。
他にもあるけど上手く纏めきれない自分の文才の無さが憎い。

「問おう。貴方が、私のマスターか」
今回のハイライト、この召喚からOPの流れはもう最ッ高に燃えた。
締めの台詞がセイバーひとりになったことで原作と微妙に変わってるのですが、やっぱりこの台詞で終わっ(始まっ)てこそ「Fate」だと思います。
欲をいえば顔アップ以外の演出で魅せてほしかったですが・・・・まぁそれほど文句を言うものでもない。
てか映像はもちろんだけど、それ以上に音楽が素晴らしいですよね。
らっきょの時も脚本や作画に賛否あっても音楽への不満はほとんどなかったですし。もう梶浦由記好きすぎる!
彼女がアレンジした「エミヤ」とか来たらそれだけで昇天してしまいそうだ(笑)

(カッコよすぎて)や・ば・い
OPは曲だけ聴くと軽くてあんまり合わないんじゃないかと心配でしたが・・・・杞憂でしたね(ニッコリ
やはりアニソンは映像と組み合わさってこそ真価を発揮します。
今回はアクションがなかったので、その分をここで補充できたのも嬉しかったですね。
動きはもちろんエフェクトもかなり期待できそう。あぁ早く本編でのアクションが観たい。
OPで相変わらず余裕かましてるギルが素敵すぎるが、なんかトッキーも無駄にカッコよくてワロタ
きっと本編でも素晴らしい活躍を見せてくれるに違いないね(ニッコリ
でもこのOPだとセイバーさんが無双してるように見えるんだよなぁ・・・・ある意味詐欺じゃないか!w
地味に風玉結界の一撃をナイフ一本で受け止めてるハサン先生かっけえええええええ
というわけで1話から無駄に長くなってしまいましたが本当に素晴らしい出来で感動しました。
かのジル・ド・レェ伯の言葉を借りるなら「10月の始めから貴殿のような作品を得られたのは幸先が良い」って感じ。
まぁ専門用語も多く、はじめて作品に触れる方にはいろいろとハードルが高かったかもしれないですが、
でも個人的なこと言わせてもらえばこのアニメは基本「一見さんお断り」で構わないと思う。
なにせ元が“同人”から生まれたのだから、言ってみればこれは「Fate/stay night」を知っている方の究極のファンアイテムなわけですからね。
極端な話、ついてこれる人だけついてくればいいんじゃないかと思ってます。
というかハッキリ言ってこんな後ろめたい話が大多数に絶賛されるのもどうかと。
失礼ですが、虚淵玄という人の作品ってある意味有名になったらいかんでしょ(笑)
もちろん売り出す側としては間口を拡げた以上、そういうわけにはいかないでしょうが。
救いが「stay night」にある以上、この作品が迎える結末は決して明るいものではない。
それだけは絶対に変わらないし、変えられないのですが。
そんなどうしようもない飢餓感を味わうと分かっていても観ずにはいられない、
恐ろしい魔力を秘めてるのがこの「Fate/Zero」という作品です。
なんにせよ、いまの時代にこうした泥臭いアニメが観られるのは僥倖ですね。
とある男の話をしよう。
誰よりも理想に燃え、それ故に絶望していた男の物語を。

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