
育成の星…キミこそ真なる“巨星”だった
名選手が現役を退くたび、「時代の終わり」というフレーズが使われます。
ただ、それがチーム方針に及ぶ…
ある意味で強さとは別に影響するのは稀有なコトではないか。
松本哲也はまさにその象徴。巨人はもちろん、
育成野手の数少ない成功例として名を轟かせた選手だったと思います。
うん、本当にね…相川の記事で「直近でイチバン心を揺さぶられた」とは書いたけど、
思い入れやショックという点で考えれば間違いなくこの人だよ。
夜中に早売り見ちゃった時はなかなか寝つけなかったし、
翌朝にニュースを読み込んでからは正直、電車内で涙ぐんだ。
2000年代後半の3連覇。そこから次なる3連覇の“繋ぎ”を含めて。
まっつんの存在は、ジャイアンツに大きな変革と可能性・強さをもたらしてくれた。
「それはほんとうに。夢のような、日々でした」
大艦巨砲主義にあって、こんな野球ができるようになったのだと。
贔屓チームを見る目を変えてくれた…もっとプロ野球が楽しくなった。
繰り返し、「時代の象徴」という表現が相応しいです。
だからこそ、現状の危機と行く末を、否応にも突き付けられます。

振り返ると、本当に様々なプレーが思い起こさせる。
代名詞と呼んでもいい幾多のスーパープレー(ダイビングキャッチ)はもちろんのこと、
特別賞を受賞した2009日シリでの最多タイ6犠打(失敗なし)。
天秤打法から繰り出される華麗なバットコントロールは、
プロの世界で必死に食らいつく、観る者に感動と勇気を与えるモノだった。
“ござる”なんて本人と関係ないアダ名も頂戴したけれど、
2010年はあの離脱さえなかったらドコまで行けたかと未だに夢想する。
サカマツコンビの台頭は成績以上の夢を乗せてくれたし、本当にいい時代だった…
そこから10年も経たずに時代逆行するとは想像したくもなかった。
↑にも書いたけど、彼の存在は多くに勇気を与えたと思うんですよ。
ぐっさん筆頭に、育成出身の投手はその後ちょくちょく現れてきた。
でも、野手は未だにほとんど出てこない。
それでも、松本がやってくれたから…
決して恵まれてるといえない体格で、ここまで出来ると教えてくれたから。
それがプロ野球界にとって、今後も「可能性」を遺していくと思うんですよね。
地味だけど強さを維持できたのは、こういう選手がいたからでしょう。
そして、それに味をしめすぎたのが、今日の凋落にも繋がってしまっているのでしょう。
でも、「誰のせいでもないさ」
少なくとも、松本自信に何ら非はない。
この場においては、ただ感謝と労いをもって心からの敬意を表する。

青き力抱き 敵の包囲打ち破れ 烈(はげ)しく稲光れ 松本哲也
なんだか実感が湧かないよ。
立場は変わっても、きっとまた巨人のユニフォームを着て貢献してくれる。
それだけは、確かなモノと信じてるよ。
11年間、本当にお疲れさまでした。
それ以上の感動を、ありがとうございました。

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