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待て、而して希望せよ!

旧attendre et espérer(意味は同じ) アニメの感想や野球、日常の出来事を書き綴るブログ。まさに転換期

SSSS.GRIDMAN 第12話(最終話) 「覚醒」

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いつの日も、どこまでも

そして舞い踊る(戻る)、未来(あす)のステージ。
25年の時を跳び越える電光超人。あの日の“夢のヒーロー”、再び。
満を持して贈る、『SSSS.GRIDMAN』第12話(最終話)の感想。

気づけばもう1週間も経ったんですね。
なんか良い意味でそんな印象ないのですが、
今年最後のクールにこうした作品に出会えたことは本当に幸福だったと思う。
それくらい、思い出を深めてくれる内容でした。

たしかにご新規さんには必ずしも親切な展開ではなかったかもしれない。
ただ、“あの頃”を知っているファンからすれば…「ここまでやってくれるのか」と。
原作への多大なリスペクトを感じる、正統派の大団円でした。

↑画像(シーン)を観た時の気持ちは、文章では表現できない。

以下、感謝と満足をもって振り返ります。





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「ほんとにキミは失敗作だね」

あぁ――、オレはオマエが作った失敗作だ

まさかこの局面でグリッドナイトのぐんぐんカットを挿れてくるとは…スタッフのこだわりおそるべし。

正直、Aパートはだいぶ巻いてるな~って印象でしたが(実際7分程度しかない)、
アンチくん奮闘含め、内海への説得、アレクシスの巨大化など、
僅かな時間であっという間にお膳立てするスピーディな脚本は見事だと思います。

さすがにアカネ救出はこれまで以上に“エヴァ感”ありましたけどねw
(構図がまんま『破』で草。ここにきて新劇オマージュかよ)


「遅くなってすまなかったねぇ。やっと処分できたよ」

BD1巻限定ボイスドラマ聴いた後だと、この3人のやり取りいろんな意味で切ない…
六花への対応なんか、明らか小馬鹿にしてましたし。
後半の絶叫といい、稲田さんすげーわ。
(だからこそ、覚醒裕太の「悪いな!今はグリッドマンだ!!」がスカッとするね)



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「戦闘コードを打ち込んでくれ。アクセスコードは…」

もうここからの流れはねぇ…↑にも書いたけど、なかなか言葉では表わせませんね。

メンバー勢ぞろいでアクセプター(原作仕様)が出た瞬間、おぉ!って感じでしたが、
そこから『夢のヒーロー』に乗せて「電光超人グリッドマン」登場は…ヒキョーですよ。
これをやってくれると期待しないわけがない。でも、期待どおりに再現するって難しいから。
内海と一緒に「これが本当のアクセスフラッシュ!これが本当のグリッドマンの姿なんだ!」と叫びたくなる。


「きのう…?ううん…もっと前から…」

「懐かしい姿じゃないか、グリッドマン」


これらの台詞も旧作を観ているとよりグッとくるようになっていますね。
心なしかグリリバの声も若々しさが戻って聴こえて。
やっぱり、“あの”グリッドマンだったんだ!「いつの日も 電光超人」、偽りはなかった!

あえて作画を手描き(見本市の頃に寄せる)こだわりも素晴らしい。



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「人間が持つ可能性の力を…私は!私たちは信じるッ!!」

これが……命あるモノの力だああああああああああああ!!!!

真の覚醒を果たしたグリッドマンをも圧倒するアレクシス。
無限の命を持つ彼の目的は、虚無感の穴埋め。
アカネのような情動の持ち主に取り付くことで欲望を満たしていた。

ラスボス特有の自分から設定バラしていくスタイルではあるものの、
いつも余裕ある態度の裏付けとしては納得かな。
つまるところ、彼もまた“退屈”…いや、退屈の起源こそアレクシス・ケリヴだった。
それに魅入られたアカネを救うには「倒す」だけではいけない。
グリッドマンにしかできないこと。グリッドマンがやらなくちゃいけないことは…


「そうか…私の力は倒すためだけの力ではなく…私の本当の力は…」


『夢のヒーロー』から『UNION』へ。
怒涛の主題歌リレーに乗せて繰り出されたのは、なんとグリッドフィクサービーム

いや~まさかフィクサービームをこういう場面で使ってくるとは…
知らない人からしたら超ご都合ビームに思えるんでしょうけど、
原作では戦闘終了時に使っていた“お約束”ですからね。
それこそウルトラマンが怪獣倒して空を見上げて帰っていく一連の動作のような。

アニメ版の殻を破り、「電光超人」としての姿を取り戻したことで使えるようになったと。
最後の殴り合いもアツい。これはオマージュでもパロディでもない。
結局、「燃え」を追求したらコレに行き着く王道パターンの構図だ。

すごい納得の展開。おそれいりました。



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「あたしはアカネと一緒にいたい…どうかこの願いが、ずっと叶いませんように」

「この世界にわたしはいちゃいけないんだ…
 自分の意志で帰らなきゃいけないんだ……わたしの場所に」


卑怯者で、臆病で、ズルくて、弱虫で…
フィクサービームで修復され、ようやく自分をさらけ出したアカネ。


ここで『もっと君を知れば』(原作ED曲のインスト)を流すのがまたやりますねぇ!

「ずっと君といたい もっと君を知れば…」

もっと素直になれてたら…でも、素直になれないからこそこの世界は生まれた。
“もうひとりの自分”に、知りたいと肯定してもらえた。

定期入れを渡されて「どっか行っちゃえって事?」はちょっと笑ったが、
それが素のアカネの性格らしくかえって可愛く思えましたね。
上田麗奈の演技も最初から最後まで聴き惚れた。

ちゃっかりエアコンまで持ってったのはガチで草。



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「ハイパーエージェントを代表してキミたちの協力に感謝する」

原作最終回とまんま同じ台詞で感動した。

「私は本当に信頼できる友達を持つことの大切さを改めて思い知った」といい、
原作の手順をしっかり踏んだ上でつながりが生まれているのがイイですね。
新世紀中学生たちとの別れも、内海とボラーのやり取り筆頭に爽やかである。


結局、なぜグリッドマンが裕太に憑依したのか。
そのハッキリとした理由は明かされませんでしたが、
グリッドマンの台詞と六花のリアクション、その後の教室でのイメージ映像で察せられるでしょう。

たとえ本物の裕太がこれまでの出来事を憶えていなくても。
あの頃のように同盟を結ぶ機会は、きっとくる。



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「借りは返す」 「ウチの家訓といっしょだ」

【朗報】怪獣少女アノシラスちゃん、再登場

しかも原作アノシラスまで登場するサービスっぷり。
(というかアンチくんの手当てしたのやっぱこの娘だったか)

欲をいえば、アンチくんとキャリバーさんの最後の会話も観てみたかったが、
男同士多くを語らず離別するこの終わりもこれはこれで良い。
アイツはもう立派にやっていける。だからこそ、「がんばれアンチ」

瞳に宿る正義の炎。決意と覚醒のオッドアイ。

この世界には、グリッドマンがいなくなっても、グリッドナイトがいる。



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               !!!!!?????

そしてこの衝撃的エンディングである。

さすがに一瞬、度肝を抜かれましたが、意図を理解した瞬間、感嘆の息が漏れました。
徹底的に原作(特撮)リスペクトはこういう形で昇華する。

普通に考えれば、覚醒めたのはアカネなんだろうけど、ビジュアルは六花寄りで…
それがいろいろと考察を深められる気もしますが。

が、単純に「空想」から「現実」への帰還。
前向きに頑張っていこうという、視聴者に対するエールと捉えたい。


『SSSS.GRIDMAN』の集大成であり、『電光超人グリッドマン』の1ピース。

作品の「完成」を飾るにふさわしい、元が実写(特撮)だからこそ出来る、オリジナリティあふれるラスト。



以上。いろんな意味で長くなりましたが、全話駆け抜けました。

こうやって書きながら整理してみると、ちゃんと観ればちゃんとまとまってる作品だと思います。
もちろん、原作(特撮版)に思い入れが有るか無いかで評価が変わるでしょうし、
その意味でハードルが高い部分はあるでしょうけど、
前評判と比べてここまで騒がれたのはアニメ版ならではの魅力があったからですし、
別に特撮を知らなくても受け取れる要素ってのはふんだんにあると思う。

1作品は1作品として楽しもう。
その上で、僕にとってこの作品は間違いなく面白かった!

今年度を代表する1本になりました。
時代をつなぐ興奮と感動に心からの感謝を。

スタッフの皆さま、おつかれさまでした!



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繋がる 重なる 未来へ(オーイシ要素


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テーマ:SSSS.GRIDMAN - ジャンル:アニメ・コミック

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そして、君は行く―【アニメ SSSS.GRIDMAN #12(終)】

アニメ  SSSS.GRIDMAN   第12話(最終回) 覚・醒 そして 目を醒まし 君は行く 君のいるべき世界を でも決して 独りではない、いつの日も、どこまでも

  • 2018/12/30(日) 10:52:16 |
  • 腐った蜜柑は二次元に沈む

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