
「これが、『シュタインズゲート』の選択だよ」
原作同様、最後は綺麗に着地した「Steins;Gate」第24話(最終話)の感想。
少し遅くなってしまいましたが、感謝の想いを踏みしめつつ再びこの最終回を振り返ってみようと思います。
なお放送直後に書いた簡易感想はあえて残しておきます。
まさかの劇場版製作決定!
ゲームに続き、アニメの世界線でも「シュタゲ」の熱はまだまだ冷めやらない!
※原作プレイ済み視点での感想です。
ネタバレは・・・もう別にするものもないよね?(笑)

「でも、どこかで憶えてるんだ。
別の世界線であったことを、誰でも、心のどこかで―――――」
今回は原作最終章「境界面上のシュタインズゲート」・・・ってこの説明はもういいですね(笑)
満を持しての最終回。ここに描かれるのはシュタインズゲートの到達と始まり、ただその一点のみ。
長くなるかもしれませんが、順を追って振り返っていきましょう。
まず前半シーンについてですが、ここは予想より多く尺をとってきた印象を受けましたね。
特にまゆしぃへのフォローが際立ってまして、スタッフが彼女を気に入ってる様子が最後まで伝わってくるようでした。
これはエピローグのくだりでも顕著に表れていますね。
まぁちょっと丁寧にやりすぎて肝心のラストシーンの溜めが足りなくなってしまったのが残念ではありますが(あくまで自分は助手派なので
ただ“考える人”像の伏線回収については肩透かしと言わざるをえないかなぁ。
「原作ファンも知らない驚きの仕掛け」みたいなこと言っておきながらあのオチはちょっと・・・・
シリアスな雰囲気でも自分の嫁を気にするダル△

「これは間違いなく、俺が見た紅莉栖だ・・・・“サヨナラ”」
注目の最終ミッション。
ここはもうなんというか、浜崎博嗣全開としか言いようのないリアルタッチでどのキャラも物凄く鬼気迫った表情に仕上がってます。
特に中鉢は前回以上に表情濃くてもう誰だよってレベル。うわぁ・・・これは完全にシグルイですね・・・
ぶっちゃけると、ここに労力使うなら他に力入れるべき部分があるだろ!と思わなくもないのですが(苦笑
でもおかげでオカリン出血シーンはかなり痛々しいものになっていましたね。腹の中に手を突っ込む所とか中の人の演技も相まって凄い緊張感。
というか最後の最後にきて“刺す”描写を真正面から描いてきたな。これまでのボカシはなんだったのだろう。
もうひとつ細かいことツッコミますと、助手を気絶させる手順が原作と違ったのが少し気になったかな。
中鉢脅して逃亡させる→心配する助手に小声で囁きかけた後スタンガンで気絶 の方が自然じゃないですか?
些細なことなのでそんな気にすることでもないですけどね。

「聞きたいか?我が名は、鳳凰院凶真!」
無駄にパターン凝っていて吹いた。
予告みた時もしや…と思ったけどまさかこんな緊迫感ある状況で使ってくるとはw
個人的には画像左のポーズが気に入ってますw
フェニックスの鳳凰に、院。そして凶悪なる真実で、“鳳凰院凶真”!!
これが・・・世界で一番カッコイイ厨二病か・・・・(ゴクリ

「頑張れよ・・・
これから始まるのは、人生で一番長く、一番大切な三週間だ」
このオカリンが最初の自分を見届けるシーンは素晴らしかったですね。
原作にない場面だけに、ある意味ではラストシーン以上に感極まるものがありました。
本当にオリジナル部分に関しては違和感ないどころか、むしろ原作以上に良いシーンがいくつか見受けられましたね。
こういう描写は原作への理解もしくは愛着がなければ生み出せないものだと思いますので
感動以上に、なんだか嬉しさも感じてしまったのです。

「ありがとう。また会おうね、7年後に――――」
名曲「Another Heaven」にのせて描かれるエピローグ
ラボメンにピンバッジを渡していくオカリンをまゆしぃの視点から描くというのも良かったですが
萌いくさんと握手をしている所が一種の救済・・・と言っていいかは判りませんがなんだか感慨深かったです。
欲を言えばどこかでダイバージェンス変化の演出を入れてほしかったって気持ちはありますけどね。
アニメ版の演出はPVの段階から結構好きだっただけにちょっと残念。
ちなみにこの世界線-シュタインズゲート-は過去と未来が再構成された全てが確定していない世界。
だから本当に7年後に鈴羽が生まれてくるかどうかはハッキリ言って未知の領域だったりするのですが。
・・・・ダルよ、安心するのはまだ早いぞ?(謎の嫉妬)

「未来のことは誰にもわからない、だからこそ――――」
この再会が意味するように、無限の可能性があるんだ――――
そして肝心要のラストシーン。
もうここは万感の想いなしには見られないシーンなわけですが・・・・え、えーとちょっと地味…だったかな?
涙目で喜ぶ助手もなければ、まったく動揺する素ぶりすらなかったオカリンと、
尺が足りてないのかすべてがサラッと流されてしまった印象を受けました。
うーん、百歩譲って助手のRSに驚かないのはこれまで散々みんながRSを持っているを描いてきたから
別に問題ないとは思うのですけど(そもそも↑のオカリンの台詞でもそこは強調してますしね
正直にいえばもう少し盛り上げてもらいたかった、というのが本音ですね。
せっかく多彩な表現が可能なアニメだからこそ余計に勿体ないと思いました。
ただラストの台詞「これが、『シュタインズゲート』の選択だよ」は原作より自然な感じが出ていて良かったです。
結局これを聞いてしまうと「あ、やっぱりよかったな」といろいろ満足してしまうのでした(笑)
というわけで、長いようで短かった「Steins;Gate」の物語もひとまずこれで完結です。
この続きは公式ムック、10月発売の8bit、あるいは劇場版etc…へと繋がっていくわけですが
とにもかくにもまず言えることは「これだけ恵まれたアニメ化はそうそうない!」ということ。
たしかにラストが締めのわりにモヤモヤした出来に終わってしまったりと要所で不満があったことは否定しませんが
ただ、全体をみれば非常に愛されて作られた作品だったと思いますね。
良くも悪くも原作組として「こうなるだろう」と思ったことが大体実現したという感じ。
そしてそういった結果になったのなら、それはとりあえず「成功」とみて間違いはないとも思うのです。
慣れ親しんだ作品の最終回って本来は悲しい気持ちになりがちですが、僕にとってはそれよりも満足感の方が強い。
本当に個人的な事なのですが、作品が好きであればあるほどその傾向が大きいのです。
だからその気持ちを「シュタゲ」でまた味わうことができたというのはこの上ない僥倖といっていいでしょう。
2クールの間、本当にありがとうございました!

そして舞台は驚愕の劇場版へ
いやーコレは本当に驚きましたね。
おかげで余韻も何もなくて放送直後は嬉しさよりも「余計な事してくれたな」って気持ちのほうが強かったですが(苦笑
で、この劇場版どうやら総集編ではなく完全オリジナルの作品になるみたいですね。それもシリアス傾向のお話になるとか。
個人的に最近のアニメ好評→劇場版の流れってどうも好きになれないのですが
やるからにはまったく違ったものを見たいと思ったのでこの発表は素直に嬉しいです。
まぁ劇場クオリティと謳っていたのに劇場版を作るってのも変な話ですが(笑)
なんにせよ、いまは気長に続報を待ちたいと思いますね。
あまり引き伸ばしすぎも良くないですが(俗に言う“終わらないコンテンツ”ってヤツね)
まだまだシュタゲで楽しめるのはやっぱりファンからしたら嬉しいに決まってますよ。
ではあらためましてスタッフの皆さま、ありがとうございました!
そしてこれからも期待しています。
締めの言葉はもちろん・・・・!
エル・プサイ・コングルゥ

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テーマ:Steins;Gate - ジャンル:アニメ・コミック